(株)ニコン(東京都千代田区丸の内3−2−3、苅谷道郎社長)は、最先端の大型半導休基板などの3次元評価において、微細で複雑な形状の部品検査や評価を非接触で高速・高精度に行う大型、高倍率対応のCNC画像測定システム「コンフォーーカルNEXIV(ネクシブ)VHZ−K6555」を開発。2009年3月30日より受注を開始している。
市場での大型サンプル測定とさらなる高精度測定のニーズを受けて開発された同シリーズは、光学測定技術とコンピュータによる画像処理技術を用いて、各種精密機器・電子部品等の寸法・形状を高精度に自動測定・検査する装置。CCDカメラで取り込んだ画像から被検物のエッジを検出、データ処理をすることで、複雑な形状の被検物でも測定が可能である。
共焦点光学系を用いて、高速・高精度で微細な立体形状を検出し、大型ステージにより大型サンプル(X,Y:650mm×550mm)の評価が可能。
デジタルスチルカメラ、携帯電話などの小型・軽量化、高性能化に伴う高密度実装技術を実現する最先端の大型インターポーザ基板、半導体のさらなる高集積化により多端子化、大型・高精度化するプローブカードなどの微細な複雑形状の部品検査などに最適で、その他、精密光学部晶、超精密金型など微細複雑な立体形状の評価といったさまざまなニーズに応える。
【主な特長】
(1)大型サンプルの測定が可能=大型ステージにより、X、Yストローク650mm×550mmを実現し、想定被検物サイズ(インターポーザ基板サイズ510mm角、プローブカードサイズφ500mm)の大型サンプルにも対応可能。
(2)高倍対応ヘッドタイプと棟準倍率対応ヘッドタイプの選択が可能=高倍対応ヘッドの「TypeH」は30倍対物レンズを装着可能であり、配線幅3μmの測定が可能。標準対応ヘッドの「TypeS」では、1・5倍、3倍、7・5倍の3種類の対物レンズが装着可能であり、広視野でより高いスループットを優先させた測定が可能。
(3)汎用測定能力の向上=「NEXIVシリーズ」の操作性や画像AF、物体の形状を継続的にオートフォーカスしながらスキャンして高さ(Z軸方向)データを蓄積することで、形状評価に利用される倣いレーザAFといった機能の共通化により、汎用測定能力が向上した。また、高さ検出の分解能が向上したことで、Z軸方向は、最小分解能0・01μmの高分解能スケールを搭載し、同時にZ軸方向の測定精度も、1+L/150μmに向上した。
(4)2次元測定用の明視野光学系を搭載=従来の「NEXIVシリーズ」で実績のある15倍のCNCハイスピードズームの搭載により、測定箇所に合わせた最適な倍率での明視野2次元測定が可能。
(5)同一視野での2次元、3次元測定が可能=共焦点光学系と2次元測定用の明視野ズーム光学系を併せ持つマルチ検出ヘッドにより、同一視野での2次元、3次元測定観察が可能。
【主な仕様】▽税込価格=4410万円〜(仕様により異なる)▽ストローク(X、Y、Z)=650mm×550mm×150mm▽精度保証質量(許容搭載質量)=30kg(60kg)▽XY測定精度U1X/Y=1・5+2・5L/1000μm▽U2XY=2・5+2・5L/1000μm▽Z測定精度=1+L/150μm▽本体質量=約800kg |